スーパーやお寿司屋さんで必ず見かけるまぐろ。
老若男女関係なく、大好きなお刺身の代表格とも言えるかかせない魚の1つです。
しかし、まぐろを買って楽しみに家に持ち帰ったら変色してしまった…なんてことも!
今回は、そもそもなぜまぐろは赤いのか?変色してしまう原因は?
さらに、冷蔵・冷凍での保存方法をご紹介します。
なぜまぐろの身は赤いのか?
まぐろの身が赤いのは、血の色が関係しているのでしょうか。
実は、まぐろの身が赤い理由は血ではなく、まぐろの筋肉が大きく関係しているのです。
まぐろの肉には、「ミオグロビン」という色素たんぱく質が含まれています。「ミオグロビン」は酸素を蓄えるという役割を持ち、人間の筋肉にも含まれています。
筋肉には「遅筋」と「速筋」があります。
「遅筋」は持久力を発揮する筋肉で、「速筋」はすばやく収縮することができる、瞬発力を発揮する筋肉です。
遅筋にはミオグロビンが多く含まれているので、遅筋を鍛えるトレーニングを行うと「赤身の肉」を持つことになります。
魚には赤身と白身のものがありますが、これにもミオグロビンが大きく影響しています。
例えば、ヒラメなどの白身魚は激しい運動を行わないため、筋肉中にミオグロビンをあまり含みません。
よって、赤い色素が少なく、白身魚なのです。
しかし、まぐろやかつおといった回遊魚は海の中を泳ぎ回って暮らしています。
そのため、筋肉中に多くのミオグロビンが含まれており、赤身魚なのです。
まぐろの身が変色してしまう原因とは
まぐろは、オキシ化とメト化の2段階で変色していきます。
どうして変色していくのかを見ていきましょう。
○オキシ化
ミオグロビンが含まれている状態のまぐろは深い赤色です。
このミオグロビンは酸素に触れると、酸素と結合して「オミオキシグロビン」に変化します。
オミオキシグロビンに変化したまぐろの色は鮮赤色になります。
○メト化
オミオキシグロビンが酸素に長時間触れていると、他の成分と酸素が結合し「メトミオグロビン」という成分に変化します。
メトミオグロビンには、肉を茶色がかったいろに変える原因をもつ物質です。
こうして、まぐろに含まれるミオグロビンが変化していくことによって変色してしまうのです。
まぐろの保存方法<冷蔵庫>
まぐろは、切り分けた瞬間から鮮度が落ちていってしまいます。そのため、最初に何日で食べきるのかを決めましょう。
○2日以内に食べきる
ブロック状のまぐろの場合、まずは柵どりを行いましょう。
柵どりの手順は以下の通りです。
①血合いを切る
血合いとは、背側と腹側の間にある赤黒い塊を指します。
これをきれいに除きましょう。
②赤身を切る
骨に近い部分の上の赤身を水平に切ることで、三角の筒状の赤身が取れます。
残りの赤身も水平に切ります。
このようにブロック状のまぐろを水平に切った柵どり前のものをカワラと呼びます。
③赤身を柵状に切る
カワラ状に切った赤身を、筋に対して垂直にゆっくりと包丁を引き、2~3㎝の厚さに切ります。
このとき、包丁を引いたり押したりしないように注意しましょう。
④トロを柵状に切る
皮に接しているカワラからトロが取れます。
筋に対して垂直に切り、切ったら皮目ギリギリのところで包丁を垂直に入れ、身と皮を切り離します。
⑤脂身を切る
最後に残った脂身を切り取ります。
柵どりが完了したら、以下の手順で保存を行います。
①ドリップと呼ばれる、まぐろから出る水分を吸収するために、キッチンペーパーなどで包む
②重ならないように、大きなお皿やバッドに並べて冷蔵庫に保管する
【ポイント】
・身が重なるとそこから変色してしまうので注意しましょう。
・ドリップによる変色を防ぐために、キッチンペーパーは1日ごとに取り換えましょう。
○3~4日かけて食べきる
この場合は、身を切らずにブロック状のまま保存することをオススメします。
また、必ず血合いは除いておきましょう。
①キッチンペーパーなどに包む
②ビニール袋や保存袋などに入れて冷蔵庫で保管する
【ポイント】
・1日ごとにキッチンペーパーを取り換えて様子を見ましょう
生まぐろの保存方<冷凍>
○冷凍保存 約7~10日
<冷凍>
①まぐろをできるだけ小さく、薄く切る
②ラップや袋などで包み空気に触れないようにする
③まぐろを冷凍庫に入れる
<解凍>
①約40度のお湯とお湯に対して3%の食塩を入れる
②温塩水に冷凍したまぐろを約5分つける
③まぐろを取り出し、キッチンペーパーで水分をふき取る
④湿らせたキッチンペーパーに包み、冷蔵庫で約1時間解凍する
【ポイント】
・まぐろを冷凍している間は冷凍庫を開けず、保存中も扉の開閉はできるだけ抑えましょう。
・冷凍で保存する場合には、熱伝導率の良い金属製のトレイなどに重ならないように並べて、できるだけはやく冷凍させましょう。
まぐろの保存に欠かせないもの
ここまで、冷蔵と冷凍でのまぐろの保存方法をご紹介してきました。
まぐろの鮮度を損なわずに保存することは、とても難しいことです。
まぐろから出る、ドリップと呼ばれる水分により変色や臭みが出てしまうので、このドリップを吸収するのにキッチンペーパーは欠かせません。
「まぐロール」は特に冷凍まぐろ・生まぐろの解凍に最適な食品鮮度保持ペーパーです。
まぐロールには6つの特徴があります。
①変色防止
血・水分等を適度に吸収するため、食材の色合いを保持します。
②保湿
吸水性とバランスをとるために保湿性をプラス。優れた通気性が、乾燥を防ぎます。
③吸水
解凍時に出るドリップを吸収。また、マグロに限らず魚介類、肉類に対する吸水性が抜群です。
④安全
有害物質は一切含みません。紙粉の脱落もなく、衛生的で安全です。
⑤鮮度
特にマグロ、解凍マグロや生肉・冷凍肉の新鮮さを保持します。
⑥その他の用途にも
天ぷらや揚物の敷紙、まな板の拭き取り・フライパンの掃除などのクッキングペーパーとしても最適です。
まぐロールは、まぐろ解凍時に出るドリップを吸収するだけでなく、水分・温度の調整し、鮮度と色合いを保ち、美味しさを逃しません。
その他、他の食材にも使うことができます。
まとめ
今回は、まぐろが赤身である理由や変色してしまう原因、まぐろの保存方法についてご紹介しました。
ごちそうに、奮発してまぐろを購入することもあるかもしれません。
より美味しく鮮度を保つために、適切な方法で保管しましょう。